ねるこの寝言「私は村をつくると決めた」

私は自由に生きると決めた 自然に還る居場所を 一万円から始める村作り

決断の日

何か

何かが

少しずつ変わっていった。

 

それは

音を立てることもなく

静かにだけど確実に。

 

自分を変えると決めた日から

自分のしなかった選択を選んでみたり

自分の反対にいるような人の

話を聞いて、試してみるようになった。

 

些細なことだった。

自分は「形」だけ変えたかもしれないけれど

何も

目に見えた

状況の変化はなかったのだ。

 

そう「決断」をした時には。

だけど、

そこからだった気がする。

 

止まっていた歯車が

少しずつ動き出して

錆びついた歯車は

キシキシと音を立てて

 

少しずつ私の心を揺さぶっては

かき乱すように

 

狂っていくのではなく

今まで狂っていたのだと

 

常識的に行きてきたこと

当たり前の中にとらわれていたこと

 

「それは本当にお前なのか」

何かが自分に問いかけるように

 

「お前は何ものなんだ」

 

「お前はどこに行きたいんだ」

 

「ここからはお前の足で立っていくんだ」

 

そうやって、

何か声にならぬ声に

いつも頭がかき乱されていた。

 

向き合って

自分を見つめる度に

「これだ」と思って掴んでみるけど

 

手にした何かは

砂のように

気づくと

サラサラと手の上から

零れ落ちて行ってしまうのだ

 

何度も目標を紙に記す度に

「本当に?」何かが自分に問いかけて

 

掴みかけては

魔法が溶ける

 

手の中の造形は

砂になって崩れ落ちていく。

 

胸が熱くなった。

なんでなんだなんでなんだなんでなんだ

 

自分は?

これは?

自分じゃないの??

自分で選んでいるんだよ??

 

「それなのになぜ。こんなに胸がざわつくのか・・・」

 

違和感

何か

しこりがあるような。

 

どこか

つっかかるんだ。

 

順調にきていた流れが

ピタリと止まって

風は凪いだ。

 

何か決まりかけては

本当に心から望んでいたものだったのかどうかと

何度も自問自答をするようになっていた。

 

「お前はそんなもんじゃないだろう」

 

自分の可能性なら知っていた。

自分がこの世に必要とされていることも

大きな使命を持って産まれてきたということも

 

見えない意識

深いところでは知っていたんだ。

 

だけど

だけど

それはあまりにも大きなもので

今の私はそんな可能性を信じられていなかった。

 

だから

意識と無意識の間でずっと揺れ動いていたのだろう。

 

だけど、

決断した日から

その違和感に向き合うように

 

自分の中の

「本当」を見つけるために

自分に還るために歯車は動き始めたのだった。

 

出来事は全て、

完璧で

全てが必然。

必要だから

 

そうなっているのだって

 

その真実を理解できるようになっていった。